Best盤リリースにあたって。
今度出るベスト盤から入るのがいいっての俺も賛成。自分もベストから入って、ベストから抜け出せてない口です。しかも、商業的理由からのみでUSからリリースされたLouder Than Bomb(UK盤THE WORLD WON'T LISTENの曲順と数曲を変えただけのもの。ファンからも曲順の醜さを酷評されている。) から・・・。
すでに出てるPart1/Part2に別れてるやつもいいと思う。Very Best Of The Smithsってのは、リマスターがオリジナルマスターを台無しにしている好例なので、気をつけた方がいいです。音の響きやキラキラ感が完全に潰されてました。本人達も勝手に出したレコード会社に激怒したそうです。今回のベストのリマスターはどーなるのだろうか。
Singles(≒ベスト)はThe Smithsの本質でもある。
50年代後半~60年代中期くらいまではシングルリリースがアーティストの基本でした。アルバムとしてのトータル作品がスタイルが確立され始めたのは、当時技術的に音響設備に難があり、ライブで黄色い声援に音がかき消されてしまうことからスタジオにこもるようになり、怪我の功名的に革新的作品を生み出すようになった中期ビートルズ以降であろう。(※ビートルズ関連はカジに詳しい。)シングルとアルバムは別個の存在であったのです。(ダウンロードが主流になりつつある現在はシングルヒットの意義が再び大きくなりつつある)
60’sガールズポップのファンであるモリッシーの影響から、そのころのスタイルを真似して、多数のシングル(アルバム未収録曲)をリリースしている。ASKやWilliam,it Was Really Nothing,
Please Please~などがそうである。(ベスト盤と同時に7’のコレクションも再発されるなんてところからも、The Smithsへのシングルとしてのアートを求める需要があることが窺える。単純にジャケットがどれも音楽以上に美しいです。)モータウン・ノーザンソウルに憧れるポールウェラーも、The Jamでは、最もポップなGoingUndergroundをシングルのみでリリースしている。
参考までに。。。
1st 「The Smiths」 ぼんやりとしたモノクロな音像の上で、モリッシーがひたすらうなっている、未完成な作品。
2nd 「Hatful of Hollow」 最もTheSmithsをTheSmithsたらしめている、蒼くて儚い、音源集。
3rd 「Meat is Murder」 一番バランスの取れた作品で、ベストの次に聴きやすい作品。
4th 「Queen is dead」 世間的に最高傑作。かなりロックに寄り始めた、ブリティッシュなもの。
5th 「Strangeways, Here We Come」 もはやジョニーマーの姿はほとんど見当たらない。モリッシーによるThe Smithsの再現。
60’sGirlsPopアーティストSandie Shawとのコラボ。
http://jp.youtube.com/watch?v=u9S9AR9S3p0
<ジョニーマーと組んでいなかったら、NewYorkDollsファンのただのオタクライターだったモリッシーは、ここまで美しい作品群を生み出せなかったであろう。>
P.S
The Smithsに似てるってレヴューされていると飛び付いてしまうんだけど、 スミスをトラッドにした感じのフィンランドのバンド「Cats on Fire」は、本家よりも好きです。
http://jp.youtube.com/watch?v=zgb-5Fop4Bg
The Social-Under Gray English Sky こいつらもいつかきてくれ
http://jp.youtube.com/watch?v=DBu1qcWYc9k